千葉5段 銀河戦本戦トーナメントに

たまには、というか初めて銀河戦の話題を。

本日、銀河戦Eブロックで千葉幸生5段が3連勝、本戦トーナメントへの出場を決めました。

千葉さんといえば、振り飛車のイメージが強い棋士ですが、3連勝は全て居飛車、特に前回と今回は相矢倉での勝利です。解説の中座さんによれば、1年ぐらい前から時々矢倉を指すようになったとのこと。変われば変わるものです。

夫人の涼子さんは居飛車党ですが、あまり矢倉は指さないようなので、奥さんの影響ではなさそう。(植山さんの場合は明らかに中井さんの影響と思いますが)。

ともあれ、千葉さんのイメージが本格的居飛車党になるかもしれません。本戦トーナメントでの活躍を期待します。

投稿者: みなもと 投稿日時: 木, 05/01/2008 - 22:11 categories [ ]

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矢倉は将棋の純文学

中原、米長、加藤時代のタイトル戦といえば矢倉が定番だった。
谷川&55年組(高橋、南、中村、島 etc)も矢倉がかなり多かったと記憶している。
また、羽生世代(森下、森内、佐藤、郷田)のタイトル戦も10~15年くらい前までは、矢倉が中心だった(と思う)。
しかし、10年位前から藤井システム、8五飛戦法、ゴキゲン中飛車、一手損角換わりなどの流行で、居飛車党同士のタイトル戦でも1局も矢倉が出現しないのも珍しくなくなった。
私が矢倉が好きなのは、まさに、みなもとさんのこの言葉が全てである。
「盤上の全ての駒を有効に使わなければならないので、いちばん将棋の将棋らしさが出る戦い」
矢倉は、最強の攻撃駒である飛車の真正面に玉が入城し、角も玉頭を狙い、さらに銀、桂、香が玉の頭またはコメカミに襲い掛かってきます。いわゆる桂香を拾う展開にはなりません。(右の桂香が遊ぶようでは勝てない)
しかし、近年矢倉の研究、システム化が進んで、矢倉は先手の攻めVS後手の受けという図式になってしまった。後手は角を7三に移動し(敵玉ではなく飛車を牽制)、右銀も5三~4二へ移動し(敵玉ではなく自玉の方へ)、専守防衛の布陣。対して先手は、後手が攻めてこないならと穴熊へもぐり(玉頭戦になったときに響きが全然違う)、仕掛けのタイミングを図る。その結果、形勢の良し悪しは分からないが、主導権を握れない後手は矢倉を捨てて、後手番でも主導権を握れる上記戦法を選択するようになった。
しかし、矢倉が主流の時代がまた訪れると信じています。理由は上記みなもとさんの言葉です。今回の名人戦でも、矢倉が採用されることを期待しています。

※ ちなみに私は、先手が3七銀戦法できたときは、6四角とは指さずに、8五歩と指すことにしています。そして、総力戦の玉頭叩き合いに持ち込んで、いつも負けます。

矢倉戦

若いころ(25、6歳ごろ)タイトル戦は矢倉の花盛り、中原名人も米長8段もタイトル戦では、相矢倉で何局も戦っていました。私も、中原将棋勝局集や米長将棋勝局集を買って(出版社はどこだったか?中央公論?講談社?よく覚えていません)矢倉戦を勉強したものです。今となっては懐かしい。

矢倉はよく純文学に例えられますが、盤上の全ての駒を有効に使わなければならないので、いちばん将棋の将棋らしさが出る戦いのように思います。たぶんdynamiteさんもその辺のことが分かっているので、矢倉戦を期待しているのではないでしょうか。

いずれにせよ、千葉さんが最近矢倉将棋に積極的になってきたというのは、私たち、矢倉ファンにとっては思いもかけない朗報です。頑張って欲しい!

第66期順位戦C級1組2回戦 千葉幸生 対 北島忠雄

千葉5段の矢倉棋譜掘り出してきました。

矢倉の相手

ちなみに、相矢倉戦の相手は、前回が西川慶二7段、今回が中村修9段という根っからの居飛車党。つまり、たまたまフロックで勝ったわけではなく、かなり本格的に矢倉を研究しているようです。

本戦トーナメントでも本格矢倉を披露してくれるかもしれません。

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